なかとそと

本と酒と人がすきです≫≫書店 図書館 版元営業 ライター

12月のこと

12月、知人が亡くなったことをきっかけに、本当にもう、どうしようもなく、転落し続けてしまった。

常に辛い、苦しい気持ちがある一方で、人に話せないようなしょうもない感情だという自覚もあって、うまく吐き出せないまま、酒を飲みすぎて周囲に迷惑をかけ、さらに自己嫌悪に陥り、落ち込んだ心でまた酒を飲む、というような負のループにずっといる。お休みに入ったので実害は減ったけど、今もまだ同居人に隠れて風呂場でこっそり氷結を飲むなどしている。

常にうっすらある死にたい気持ちを、今までどうコントロールしていたのか、思い出せないし、今はなにも考えられない。

飲み屋で笑い話みたいにして、みんなに笑ってもらったら昇華できるかなと思って、ベラベラ喋って、当然だけど単に私のヤバさが露呈しただけに終わって、それでも心配してくれたり優しくしてくれたりする人はいて、本当に本当に申し訳なかった。気分を害するようなしょうもない話をしてしまったのが申し訳なさすぎて、いい歳してこんな自分が恥ずかしくて、ますます死にたさは募った。

同居人は、一番近い他人として厳しいことを言ってくれて、感謝すべきなんだけど、言葉が鋭利すぎて今の自分にはただ辛い。自分がダメすぎて苦しいのに、そばにいる人にダメな自分を見せていると思うと、さらに辛い。しかも酒を飲んでベロベロに酔って帰ってくるから、相手からしたらぜんぜん元気にみえるみたいだ。

それはある意味真実で、辛いとか苦しいとか言いながら、恥をさらしながら、迷惑かけながら生きている私は、結局元気なんだと思う。すべてのことが自業自得で、私は自分の業を抱えて、抱え続けて生きなきゃいけない。

この12月にかけた迷惑や受け取った優しさを、いつかどこかでちゃんと相手に返せるよう、お休みの間に休息をとって、年が明けたら方々へ謝罪し、感謝して、安定した自分を取り戻したい。少なくとも、自分1人で完結できる自分であれるように。

年が明けるだけで、何もかも生まれ変わったみたいに新しい気持ちになれるのは日本人の特権だと思っている。でも、こんなにすがるように来年に希望を見出すのは、初めてかもしれない。実際には仕事も環境も人間関係も変わらず、過去にした失敗が無くなるわけでもなく、これまで通りの日常が続くだけにしても。